ジブリファン待望の「ジブリパーク」が2022年11月1日に愛知県にオープンします。でも「なぜ愛知?」という声も多数!
ジブリに関連する施設といえば「三鷹の森ジブリ美術館」や、キャラクターグッズが販売されているショップ「どんぐり共和国」、日本各地に間限定で開催されている「ジブリ展」など、ジブリと触れあえる場所は他にも既にあります。
でも、ジブリパークは今までの規模と違い、5つのテーマにわかれたエリアができるそう!この広大なテーマパークがなぜ愛知に決定されたのでしょうか?こちらではその理由について紐解いてみたいと思います。
コンセプトも大公開。しっかり抑えて楽しもう!
ジブリパークはなぜ愛知?の理由① 愛・地球博との理念の一致
ジブリパークはなぜ愛知にできるのでしょうか?ご存知の方も多いですが、ジブリパークができる愛知県の場所は、「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」の跡地です。
愛・地球博には「サツキとメイの家」のパビリオンがあったことでも有名ですよね
愛・地球博が開催されたのは2005年ですが、万博にはもともと開催されるごとにテーマが決められているのはご存知ですか?
「愛・地球博」のテーマは「自然の叡智」。
簡単にいうと、「人と自然とがいかに共存していけるか」ということだとか。
勘の良い方はお分かりかと思いますが・・・ちょっと想像してみましょう!
「となりのトトロ」に登場するクスノキや・・・
「魔女の宅急便」でキキがホウキで飛ぶ大空・・・
「平成狸合戦ぽんぽこ」のコミカルに描かれてはいるけれども痛々しく削り取られた山々・・・
「崖の上のポニョ」の一番の大舞台である海・・・
他にも多くのジブリ作品を振り返ってみると、どの風景を切り取っても森、川、空、木、水等、自然との関りは欠かせませんよね。
愛・地球博のテーマ「自然の叡智」を次世代へ繋いでほしい!という愛知県側の思い、
そして、ジブリ作品をかたちにして何かを作って残していきたい!というジブリ側との思い・・・
このお互いの意見が一致し、「ジブリパーク」は誕生したそうですよ!
ジブリパークはなぜ愛知?の理由②サツキとメイの家
愛・地球博での大人気パビリオンの内のひとつが「サツキとメイの家」。
ジブリファンの方であれば一度は訪れたことはある方も多いはずですよね。
筆者ももちろん行きましたが、一番のすごさは、そこに実際の「暮らし」を感じられるということです。
たくさんの参考書などの本が積み上げられたお父さんの書斎や、着替えが入ったたんすの引き出し、そしてふすまを開けるときれいに畳まれた布団・・・
アニメではしっかりと描かれていませんが、階段を探すため家じゅうを走りまわっているときにメイちゃんが見つけた「おべんじょ!」ももちろんあります。
まさにアニメで見た世界がここにあるなんてファン垂涎です!!
愛・地球博が閉幕となったその後も、実は「サツキとメイの家」は大切に保存されながら一般公開されていました。
これはもうここ愛知県にジブリパークをつくるしかない、という感じになってきませんか・・・?
ジブリパークはなぜ愛知?の理由③広大な土地
ジブリパークは「愛・地球博」の跡地にオープンすることはすでにお伝えしましたが、ここの土地、かなり広大なんです。
でも、実はジブリパークは大きなアトラクションや乗り物はないとのこと。
新たな開発による自然破壊をしないというスタンスも素敵ですが、「ならばこんなに広い土地が必要?」という声も聞かれそうです。
でもここにも納得の理由があります。
ジブリパークは、「森を歩き、風を感じ、まさにジブリの世界を探検しに行く場所!」として造りこまれているようですが、さらに「5つのテーマ」に分かれたエリアを建設したそう。となると、かなりの広さが必要ですよね。
愛知県 政策企画局 ジブリパーク推進課 ホームページはこちら!
https://www.pref.aichi.jp/ghibli-park/
そして、スタジオジブリが大切にしている「自然」、それも人口的ではなく元々からある「本当の自然」があることが大前提であったはずです。
人口的に作ったものではジブリの世界観が出せなさそうですよね。
そのため、元々自然あふれる愛知県長久手市の「愛・地球博記念公園」はまさにピッタリだったのではないでしょうか!
ちなみに、有名なテーマパークと比較をしてみると、いかに愛・地球博記念公園が広大な土地であるかがわかります。
・愛・地球博記念公園 約194ヘクタール
・東京ディズニーランド 約51ヘクタール
・東京ディズニーシー 約49ヘクタール
・USJ 約43ヘクタール
いかがでしょうか?広さがよくわかりますよね。
元々「サツキとメイの家」があり、これほどの広大な土地があるならばジブリパークが愛・地球博記念公園にできるのも納得ですね。
ジブリパークが愛知にできたきっかけがすごい!
ジブリパークが愛知にできた「きっかけ」がなんとも熱い話なのでご紹介したいと思います。
2005年に行われた「愛・地球博」はテーマである『自然の叡智』を伝え、次なるステージへと移ります。
愛・地球博でパビリオンとして建てた「サツキとメイの家」は大切に現存されていましたが、それを「よりたくさんの人たちに見てもらいたい」という強い思いから、なんと愛知県の大村知事が自らジブリに提案したのがきっかけだそう。
「ジブリの作品を世界中に広げるお手伝いをしたい」とジブリに提案をもちかけたようですが、すんなりとOKがでることはなかったそうです。
話はなかなかスムーズに進まず、施設建設を他の場所でとの案もあったそうです。
そこで大村知事は東京都にある「三鷹ジブリ美術館」や小金井市のジブリの事務所まで、何度も何度も足を運んだとか!
実は鈴木敏夫プロデューサーは実は愛知県出身だったこともあり、大村知事の熱意も伝わったようでジブリパークを愛知でつくろうと決まったそうですよ。
大村知事が自ら提案をして、何度も何度も交渉したというところか、熱い思いが伝わりますよね。
鈴木敏夫プロディーサーが愛知出身だということもきっとご縁だったのかもしれません。
ジブリパークの構想や理念・コンセプト(どんな場所?)
ジブリパークの構想や理念などすべてにおいて担当したのは、「ゲド戦記」や「コクリコ坂から」でおなじみの宮崎吾朗監督です。
監督はよくあるテーマパークではなく、あくまで「公園」であることを大切にしたいと考えたそうです。
愛知県ジブリパーク推進課から紹介されている以下の文章、読んでいると「ジブリらしさ」が出てじーんとします。
1)基本的な考え方
愛知青少年公園、愛知万博(長久手会場)、愛・地球博記念公園と姿を変えながら、長年にわたって県民を始め多くの皆様に親しまれてきた。
愛・地球博記念公園の都市公園としての機能や自然環境を損なうことなく、公園の歴史的成り立ちや皆様の思いなどにも配慮し、万博後の未利用地や既存施設を有効活用する。
スタジオジブリの協力のもとに、基本デザインの各施設を公園施設として整備し、これによって公園全体の魅力を高め、より多くの皆様に愛されるオンリーワンの公園になることを目指す。
公園内を「楽しんで歩いていただけること」を重視するとともに、公園内で根付いている様々な活動やイベントなどと共存することを目指す。
今回公表する基本デザインは、次のステップである基本構想などの核として位置付ける。
万博以前からも親しまれてきたこの公園を大切に残し、公園の中でも使われていない隙間にジブリの作品を埋めていくという構想だったとか!
ここでも、広大な土地に生い茂る木々を次世代へ繋ぎたい!という思いが愛・地球博との理念と一致しています。
ジブリパークでは風を感じながら森を歩いて楽しめる公園として、他のテーマパークでは体験できないものを見つけられそうですね!
ジブリパークはなぜ愛知?のまとめ
ジブリパークが考えるテーマパークと愛・地球博との理念が一致していました。そして大村知事の熱意と行動力があったからともいえますね。さらに鈴木敏夫プロディーサーが愛知出身であったいうご縁も重なり、ジブリパークは愛知でオープンすることとなったのです。
いわゆるテーマパークではなく、あくまでも公園であることを大切に考えられたジブリパーク。あなたは何を見つけに訪れますか?♪